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三門優祐のつれづれ社畜読書日記(悪化)

2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

第十回:ニコラス・フリーリング『雨の国の王者』(ハヤカワ・ミステリ)

○英国ミステリ隆盛の陰で泣く作家咲: 前々から少し話していたけれど、フレムリン『夜明け前の時』(1960)から、今回取り上げる『雨の国の王者』(1966)までの8回に渡って、エドガー賞はイギリス出身の作家に占拠された状態だった。姫: 第一回でも説明し…

第九回:エリック・アンブラー『真昼の翳』(ハヤカワ・ミステリ文庫)+ジョン・ル・カレ『寒い国から帰ってきたスパイ』(ハヤカワ文庫NV)+アダム・ホール『不死鳥を倒せ』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

○戯画化されたスパイ小説姫: 主に中の人の事情で三年分一気に片付けるということになりました。夏休みだしね。咲: 冒険・スパイ・謀略小説を系統だって読んでいないので、この三作の歴史的な位置づけなどは概ね大雑把というか、間違いが散見される可能性が…

第八回:J・J・マリック『ギデオンと放火魔』(ハヤカワ・ミステリ文庫)、エリス・ピーターズ『死と陽気な女』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

○ギデオン警視のリアルライフ咲: 始めます。姫: また出し損ねて二回一気に進める展開に……中の人が忙しいのかしらね。咲: 主に農業が忙しいんだとさ。なぜ買ったし。姫: ま、それはさておき進めましょう。一冊目は『ギデオンと放火魔』(1961)ね。この作…