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三門優祐のつれづれ社畜読書日記(悪化)

2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

第四回:シャーロット・アームストロング『毒薬の小壜』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

○まずはあらすじを咲: 始めます。姫: みるみる無愛想になっているわね。新規のお客さんが非常に入りにくいと思うのだけれど、その点についてのご意見は?咲: 新規のお客さんってなんです?姫: 切り替えて、今回の対象作品『毒薬の小壜』(1956)のあらす…

第三回:マーガレット・ミラー『狙った獣』(創元推理文庫)

○あらすじから始めますが……姫: 始めまーす。 咲: 今回の対象作品はマーガレット・ミラー『狙った獣』(1954)です。僕はこの作品に限らずミラーという作家が非常に好きななので、今回の主導権は逆に姫川さんにゆだねてみようと思います。ちなみに姫川さん…

第二回:レイモンド・チャンドラー『長いお別れ』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

○能書きは抜きにしようって言ったじゃないですか咲: 今回我々は新宿のバー的施設にやってきております。 姫: ギムレットには早すぎるね。 咲: 別に早くないですね、8時過ぎだから。それが言いたかっただけだよね。 姫: 時に咲口君、私の出した条件はクリ…

第一回:シャーロット・ジェイ『死の月』(ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

○ごあいさつ 三門優祐でございます。普段から当ブログをご覧いただいている皆様、ありがとうございます。ブログ開設から数カ月経ち、主催の逃避など諸々の都合で更新が遅れる時もありますが、ボルガ博士、お許しください! さて、私三門も連載っぽいような、…

マージェリー・アリンガム『霧の中の虎』再読に寄せて

執筆:TSATOI 「ただの脅迫かもしれないよ」タクシーの中の男は明かるい調子で言った。 こうして、マージェリー・アリンガム『霧の中の虎』(1952)は始まる。巧い書き出しである。のっけから「脅迫」などという単語が出てくるのにもぎょっとするが、「ただ…