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三門優祐のつれづれ社畜読書日記(悪化)

バークリー書評集が紹介されました

こういう宣伝っぽいことをやりたかったんですよ。

 

11/24発売予定のエラリー・クイーン外典コレクション『摩天楼のクローズドサークル』の飯城勇三氏の解説にて、バークリー書評集第1巻から一部引用していただきました。ご活用いただきありがとうございます。

というのも、第1巻に収録されたエラリー・クイーン代作『夜の帳が降りる時(仮)』が、この『摩天楼のクローズドサークル』だからなのであります。かなり褒めているフランシス・M・ネヴィンズ・ジュニアの書評と並べていただきましたが、クイーン愛の絶望的な欠如があからさまでいささか寂しい。

少なくとも、バークリーが捜査パートの面白さは認めている本作、まだ読んでないのでなんですが、数多ある代作群のなかでは相当面白い方らしいので私は期待しています。え、『密室のチェスプレイヤー』はどうだったかって? 私に聞きますかね、それを。

なお書影はこんなんです。

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おまけとして、第3巻の見本第二弾を公開します。

まずは以下をダウンロードしてくれたまえ。

 

http://bit.ly/1lyIJgB

 

前回中途半端な出来の作品ばかりのページを選んでしまったので、今回はド級の傑作が登場するページにしてみました。

グラディス・ミッチェル『二十三番目の男(仮)』は、誰もが認める大傑作で、バークリーも大絶賛してますし、グラディス・ミッチェルのファンサイト「The Stone House」でも、数少ない★×5評価(『月が昇るとき』や『ソルトマーシュ』と同格、というからには傑作なんでしょうなあ)。Great Gladysの名に恥じない作品のようです。翻訳出ないかなあ。

ヘレン・ロバートソンという作家は本邦未紹介の謎の作家ですが、バークリーは彼女の情景描写や細かい人物描写からサスペンスを生み出す実力を認めているようです。とはいえ、これはさすがに邦訳可能性0%でしょうか。

E・C・R・ロラックは別名義作品も含めて2作だけ(晩年なもんで……)ですが、総じて評価は低いようです。バークリー好みというと、派手で読みやすくてというのが一本あるようなので、どうにもこういうストーリーの起伏に乏しい作家は厳しい物があります。とはいえ、他の地味な作家もいいところを見つけて褒めていたりするので、純粋にうまが合わないとか、そういうことなのかもしれません。

 

今回は見本を第三弾まで用意してありますので、前日にまたアップします。そちらもぜひよろしくです。