深海通信 はてなブログ版

三門優祐のつれづれ社畜読書日記(悪化)

未訳作品紹介

クリスティー原作映画 The Passing of Mr. Quinn とそのノベライズについて

本日、山口雅也プロデュースになる海外ミステリ叢書《奇想天外の本棚》の第一弾、アガサ・クリスティー原作、マイケル・モートン著『アリバイ』が発売されます(都内の早い書店では既に置かれているようです)。この作品は、クリスティーの初期の名作『アク…

パトリック・クェンティン中短編クエスト(準備体操編)

Crippen & Landru が The Cases of Lt. Timothy Trant を出すというので※1、最近クェンティンの書誌情報を調査しています。英米の雑誌の情報は The FictionMags でおおまかに調べられるし、邦訳情報はaga-search(とその元になっている森事典)やameqlistを…

CWA各ダガー賞のロングリストが発表されました

昨日、CWA(英国推理作家協会)の各種ダガーの第一次候補作が発表されました(ゴールドダガー15作、他10作)。第二次候補作(各ダガー5作)に絞り込まれるのは夏、受賞作の発表は10月ですが、現時点での注目作をいくつかご紹介します。 ■CWA Gold Dagger 201…

『図書室から死体が!(仮)』収録 クリスチアナ・ブランド「不吉なラム・パンチ」

文学フリマも近づく中、皆様いかがお過ごしであろうか。 三門は読むべきであったのに読まなかった原書と今更ながら格闘中。ようやく一冊読み終わったので、そのご報告ということでこの記事を書き始めた次第。 つい昨日まで読んでいたのが、こちら。 Bodies f…

別冊Re-ClaM Vol.1 企画裏話

8月に出る第1巻のあとがきにでも書けば良さそうな内容をここでぶっちゃけてしまおうというエントリです。 さて、三年ほど前からミステリの翻訳出したいと言い続けているが未だに達成できていない。そろそろなんかやるかな~と考えた矢先に評論の「Re-ClaM」…

2019年度エドガー賞短編部門候補作読書 総括編①

2019年1月22日、エドガー賞の候補作が発表された。今年の長編賞は未紹介の作家ばかりで反応に困るな。ウォルター・モズリーのノンシリーズ長編が受賞すると……長編は20年以上ぶりの邦訳になりますな。 むしろ今年話題になっているのは、評論賞の候補に日本人…

Re-ClaM Vol.1 サンプル③『マーティン・エドワーズ氏への10の質問』

最近本がまったく読めていなくて日記も停滞気味ですが、取り急ぎ同人誌の方の状況をお知らせします。 11月25日の第27回文学フリマ東京にお越しいただいた方、ありがとうございました。おかげさまで、新刊のRe-ClaM Vol.1 および委託販売のROM s-002 とも、オ…

Re-ClaM Vol.1 サンプル② [翻訳] Martin Edwards "Introduction"

deep-place.hatenablog.com 11/25の第27回文学フリマ東京で頒布予定の翻訳ミステリ評論誌「Re-ClaM Vol.1」について、第二回目の本文サンプル紹介を行いたいと思います。今回は、マーティン・エドワーズが『探偵小説の黄金時代』(2015)に続いて世に問うた…

Re-ClaM Vol.1 サンプル① [Review] Martin Edwards Gallows Court (2018)

11/25の第27回文学フリマ東京で頒布予定の「Re-ClaM Vol.1」について、今日から毎週金曜日にサンプルを掲出していきたいと思います。 第一回の今回は、エドワーズの作家としての実力についてまずみなさんに知ってもらいたいということで、最新作 Gallows Cou…

【未訳作品紹介】アンドリュー・ウィルソン A Talent for Murder (2017)

アガサ・クリスティーの名を知らないミステリファンは恐らくいないだろうし、仮にミステリファンでなかったとしても『そして誰もいなくなった』や『アクロイド殺し』といった作品に何らかの形で触れたことのある人は多いと思われる。(最近日本人キャストで…