深海通信 はてなブログ版

三門優祐のつれづれ社畜読書日記(悪化)

『図書室から死体が!(仮)』収録 クリスチアナ・ブランド「ラム・パンチの秘密(仮)」

文学フリマも近づく中、皆様いかがお過ごしであろうか。 三門は読むべきであったのに読まなかった原書と今更ながら格闘中。ようやく一冊読み終わったので、そのご報告ということでこの記事を書き始めた次第。 つい昨日まで読んでいたのが、こちら。 Bodies f…

本を読んだら書く日記20190404

この形式も久々な気がする。とはいえ、読んだ作品の出来はいまみっつくらい。 ・ラグナル・ヨナソン『白夜の警官』(小学館文庫) 評価:③ 白夜の警官 (小学館文庫) 作者: ラグナルヨナソン,Ragnar J´onasson,吉田薫 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2019/0…

別冊Re-ClaM Vol.1 企画裏話

8月に出る第1巻のあとがきにでも書けば良さそうな内容をここでぶっちゃけてしまおうというエントリです。 さて、三年ほど前からミステリの翻訳出したいと言い続けているが未だに達成できていない。そろそろなんかやるかな~と考えた矢先に評論の「Re-ClaM」…

【告知】Re-ClaM Vol.2と別冊Re-ClaMについて

去る日曜日に文学フリマ事務局より第二十八回文学フリマ東京の席番連絡があったので、こちらでも告知を行います。 ・5/6(月・祝)、東京流通センターにて行われる「第二十八回文学フリマ東京」に「Re-ClaM編集部」として出展します。スペースは「オ-29」で…

2019年度エドガー賞短編部門候補作読書 総括編②

前回に引き続き、エドガー賞短編部門候補作を読んでいくことにする。前回はこちら。 deep-place.hatenablog.com ・Art Taylor "English 398: Fiction Workshop" 2019年度アガサ賞短編部門の候補にも挙がっている作品。アート・テイラーは短編専業の作家で本…

2019年度エドガー賞短編部門候補作読書 総括編①

2019年1月22日、エドガー賞の候補作が発表された。今年の長編賞は未紹介の作家ばかりで反応に困るな。ウォルター・モズリーのノンシリーズ長編が受賞すると……長編は20年以上ぶりの邦訳になりますな。 むしろ今年話題になっているのは、評論賞の候補に日本人…

本を読んだら書く日記20190110|アレン・エスケンス『償いの雪が降る』

超久しぶりに新刊書店に行った。前回行ったのはウィリアム・ギャディス『JR』を買って国書税を納めた時なので、実に2週間以上ぶりである。本当はポケミスの新刊も買いたかったのだが、(スペースは空けてあったものの)まだ棚に出ていなかったので出直し。…

本を読んだら書く日記20190109|ドウェイン・スウィアジンスキー『カナリアはさえずる』

最近超熱心に本を読んでいる感を出してしまっていますが、それは会社帰りに古本屋に行かず、紹介したくなるようなレストランや飯屋にも行かず、自宅で身を細らせながら本を読んでいるからであって……どっちが正しい人生なんやろうな。 つまりネタが本を読んだ…

2018年翻訳ミステリ約ベスト10(今さら)

諸人もすなる年間ベスト10晒しなるものを我もしてみむとてするなり。 大まかに10日ほど遅れてするあたりに、時代とのずれを感じます。国内については碌に記録もしていないので、翻訳ミステリのみとなりました。お許しください。(期間は2017年11月から2018年…

本を読んだら書く日記20190107-2|マイクル・コナリー『贖罪の街』/シェイン・クーン『謀略空港』

ぱっぱと片付けないと後がつかえているので、昨年分のお残しはあっさりと流していきましょうか。 --- マイクル・コナリー『贖罪の街』(講談社文庫): 前作『燃える部屋』(講談社文庫)での規則逸脱が問題となり、「定年延長選択制度(DROP)」を続けるこ…

本を読んだら書く日記20190107|ピエール・ルメートル『炎の色』

コミケ疲れからか冬眠した三門がソリャっと目覚めるとそこは2019年であった。 皆さま、あけましておめでとうございます。新刊をさっさと読んで同人誌もズンズン読んで、おまけに既刊も読むつもりの冬休みでしたが、実際にはあんまり読んでなかったです。もち…

本を読んだら書く日記20181204|マージェリー・アリンガム『殺人者の街角』

文学フリマ以降本を鞄に突っ込んでも読めない日が続いていたが(主にソシャゲが原因なので言い訳の余地がない)、ようやく指針が立ってきた印象。 ということで諸事打ち合わせをしに表仕事は半休を取って神保町へ。はい、Re-ClaM Vol.2の特集関連です。企画…

Re-ClaM Vol.1 サンプル③『マーティン・エドワーズ氏への10の質問』

最近本がまったく読めていなくて日記も停滞気味ですが、取り急ぎ同人誌の方の状況をお知らせします。 11月25日の第27回文学フリマ東京にお越しいただいた方、ありがとうございました。おかげさまで、新刊のRe-ClaM Vol.1 および委託販売のROM s-002 とも、オ…

第27回文学フリマ東京 ミステリ評論島の脅威

第27回文学フリマ東京も明後日に迫る今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。 2階キ-27にてお待ちする予定の「Re-ClaM編集部」ではございますが、なんというか「これもう全然売れないんじゃないか」というマタニティブルーに悩まされているのが現状で…

本を読んだら書く日記20181117|松本清張『花実のない森』

ついに本を買っていない日の日記を書く……と言いたいところだが、また買ってしまっている。自重したい。 土曜日と日曜日は朝一からの仕事で、しかも途中の休みも全然ないので、まったく本を読めなかった。唯一本を読んだのは土曜の朝一くらいだった。今日の本…

本を読んだら書く日記20181116|島田荘司『切り裂きジャック・百年の孤独』

昨日twitterなどでも書いた通り、「Re-ClaM Vol.1」の印刷が仕上がったので盛林堂書房に取りに行った。ほぼ同時に到着したという大阪圭吉『花嫁と仮髪』(いかに大阪圭吉が人気作家とは言え、商業ではとても出来ない領域を商業並の規模でやってるド偉い仕事……

Re-ClaM Vol.1 サンプル② [翻訳] Martin Edwards "Introduction"

deep-place.hatenablog.com 11/25の第27回文学フリマ東京で頒布予定の翻訳ミステリ評論誌「Re-ClaM Vol.1」について、第二回目の本文サンプル紹介を行いたいと思います。今回は、マーティン・エドワーズが『探偵小説の黄金時代』(2015)に続いて世に問うた…

本を読んだら書く日記20181114|マーティン・エドワーズ『探偵小説の黄金時代』途中

次第に「本を買ったら書く日記」になっているような…… 振替休日のため、朝からだらだらと過ごしてしまう。マーティン・エドワーズ『探偵小説の黄金時代』を読んでいたはずだが、うとうととして寝落ち。気が付くと12時という体たらく。早稲田の青空古本市に行…

本を読んだら書く日記20181112|戸川昌子『緋の堕胎』

特に日記に書くことがなくなりそうだったので、古本を買いに行った。 新橋のSL広場の古本市が初日だったので、終業後に参戦。18時に到着して、18時5分に雨に降られるトラブルはあったものの、古本屋さんたちの粘り強い対応で、なんとかチェックを続けること…

本を読んだら書く日記20181110|パット・マガー『不条理な殺人』

翻訳ミステリー大賞シンジケートの千葉読書会(課題本:キャロル・オコンネル『氷の天使』)に参加した……が、時をしばし巻き戻す。 起きたのは午前3時(え?)。到底朝とは言えない時間だが起きてしまったものはしょうがないので、(読書会の本も読まずに)…

Re-ClaM Vol.1 サンプル① [Review] Martin Edwards Gallows Court (2018)

11/25の第27回文学フリマ東京で頒布予定の「Re-ClaM Vol.1」について、今日から毎週金曜日にサンプルを掲出していきたいと思います。 第一回の今回は、エドワーズの作家としての実力についてまずみなさんに知ってもらいたいということで、最新作 Gallows Cou…

本を読んだら書く日記20181108|フリン・ベリー『レイチェルが死んでから』

そう毎日、猟奇の鉄人師父のような面白古本日記が書ける訳ではないのである。 体調不良につき定時で上がる。にも拘わらず、一応古本屋はチェックせずにいられない悲しきSAGA(丁度今ネトフリでBAKIのSAGA編やってますね、ノッブ熱演)。 ・フレドリック・ブ…

本を読んだら書く日記20181107|連城三紀彦『もうひとつの恋文』

本を読んだ日には日記を書くことにしようと思った。 今日は休みだったので、先日自宅の一部を整理(整頓はまだできてない)した時に出た本をブックオフに売りに行くことにした。120冊となると移動するだけでもなかなか骨である。先日「買取10%アップクーポン…

(第27回文学フリマ東京で)何が始まるんです? 第三次大戦だ。

前略 三門のTwitterをご覧の方はとっくにご存知かと思いますが、11/25(日)に実施される第27回文学フリマ東京に出展します。スペースは2階のキ-27、「Re-ClaM編集部」でお待ちしております。 さて、昨年11月の「アントニイ・バークリー書評集」完結以降約一…

デレク・B・ミラー『砂漠の空から冷凍チキン』(2016)

2013年、『白夜の爺スナイパー』(集英社文庫、2016年)でデビューした作家の第二作です。前作を大絶賛した身としてはかなり期待して読み始めたのですが、正直よく分からない部分が多々ありました。 砂漠の空から冷凍チキン (集英社文庫) 作者: デレク・B.ミ…

マージェリー・アリンガム『検屍官の領分』(1945)

論創海外ミステリ、2005年刊 原題: Coroner’s Pidgin 第二次世界大戦末期(1944年前後?)が舞台。大陸での数年間の秘密任務から解放され久々に英国の土を踏んだキャンピオンがロンドンのフラットでのんびり風呂に入っていると、従僕にして友人のラッグが、…

掘削深度1:アントニイ・プライス『隠された栄光』(1974)

前記事がTwitterでなぜかバズってしまったので、仕方なしに連載を開始することにする。バズったおかげでジャンジャン(?)情報が集まってきているのはありがたいことだが。 deep-place.hatenablog.com さて第一回の課題本として選んだのは、アントニイ・プ…

ハヤカワノヴェルズ未文庫化作品を掘削する①(準備編)

前からボチボチ作っていた「ハヤカワノヴェルズ」全リストが完成した。と言っても、「翻訳作品集成」のページの抜け情報をwikipedia他で補填しただけで、実際の本に全て当たったとかそこまで気合の入ったものではない。完全に自分用リストである。 それによ…

【未訳作品紹介】アンドリュー・ウィルソン A Talent for Murder (2017)

アガサ・クリスティーの名を知らないミステリファンは恐らくいないだろうし、仮にミステリファンでなかったとしても『そして誰もいなくなった』や『アクロイド殺し』といった作品に何らかの形で触れたことのある人は多いと思われる。(最近日本人キャストで…

皆川博子未収録短編読書まとめ③

ということで二つ戻って今回は第三回となります。実質第四回ですが。そしていつの間にやら『皆川博子の辺境薔薇館』の発売日はもう明日に迫っております。早く読みたいような、この集中連載が終わるまでは待って欲しいような…… 皆川博子の辺境薔薇館: Fragme…